幻島記ー白石一郎

春野図書館で不要本の交換日に得た一冊。
5つの短編が収録されている。

幻島記
アトランティスのように一夜で海に沈んだ島が別府湾にあった。
豊後府内藩の地誌編纂者が捏造した記録が
後世、島の存在の是非をめぐる論争にまで発展する。

蝸牛の城
飫肥に養子として迎えられた都城城主。
負傷兵と女ばかりの城でどうやって敵の攻撃を防げというのか。

消えた男
延岡藩主と瓜二つの男が神かくしに会う。
残された妻と子に危機が迫る。

一炊の夢
佐賀の城から唐津へ輿入れする姫の付き人となった男。
切腹を賭けて得た閑職だったが彼は賭けに勝ったのか?

孤島の騎士
三年ぶりに出島に入港したのはオランダ船を偽装した英国船だった。
欧州事情に疎い日本人通訳が異国船とオランダ人商館長に翻弄される。

娯楽性もありお気楽に読める本だけれど
気に入って繰り返し読むうち、どうも倭人伝につながる気がしてきた。

瓜生島の論争は邪馬台国論争の縮図に思え、
都城は自分が当初邪馬台国の候補地にしかけたところだし
その主人公が後妻にえらんだ女「いと」からは伊都国を連想し、

秀吉が朝鮮出兵の前線基地にしたのは唐津の名護屋城だったが
もとは松浦(まつら)党海賊の根拠地で末盧(まつろ)国に結びつけたくなる。

古田武彦の「邪馬台国はなかった」に影響されて
魏志倭人伝だけが正確で信頼に値すると思っていたけれど
そうとは限らない。
後の時代の情報も取り入れて考えたほうがいいと思えてきた。

秀吉が朝鮮出兵したルート、
蒙古襲来でフビライの水軍の来たルート
鉄砲が伝来したルートなんかもインプットすれば楽しいかもしれない。
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北山杉の里5

山手を通る路地を降りてまた菩提道のバス停に戻る。
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木造倉庫群
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この前を車で走って思い出す。
此処は以前、奥山の広葉樹の林を歩いた帰りにバスで通ったことがある。
その頃は
杉という木にしがみついてこんなに密に植えて細く育てる、
なんてみみっちいんだろうと。ひどい考えかたをしていた。
杉林に囲まれて暮らし、山での職も探した、木にも触れてみた今では
すなおに北山杉に感動できる。

北山杉よりも原生林に憧れるという苗子。
小説の中で作家が娘に語らせた言葉だが
人と杉との関わりはあまりに深くリアルで
原生林など見る機会もなさそうな娘が
そんなことを考えるだろうかと思う。

春埜杉か北山杉かどちらが好きかとかいうことでもない。
山仕事で生計が立てられることは自然観察者よりもエライと思える。

帰り道、行楽客であふれる高雄を素通りする。
手間を掛け育てて加工した杉丸太を売るのに比べて
名所があるだけで集客できるとはなんて効率がいいんだろうと思う。
有料駐車場にも車が止まっている、高いんだろうな。

北山杉の里を応援したい反面、
自分だけの穴場であってほしいと思う身勝手さ。
儲かることは楽しくないということかな。
どうしたものか。

北山杉の里4

麺処で気持ちがすっかり落ち着いて
頂いたガイドのチラシ片手に路地を探検する。
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杉の苗を守るためきゅうりの支柱とネットの組み合わせ。

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東山魁夷を探す。
枝打ちあんなに高いところまで!!怖くてよう登らんわ。
草刈りしかり、
枝きりしかり、
とても真似できない。
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枝の払われた林床はとても明るい。
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樹齢400年の台杉
ある意味萌芽更新だよな・・・

北山杉の里3

京都ってそうだ
にしんそばにしても鯖寿司も鱧の落としにしても
高級鮮魚でない、内陸まで届く魚を素材に
手間暇を掛けて品のいいものを作り上げる。

北山の丸太もまた、
放っておいても生えてくるような杉の中から
真っ直ぐなもの、美しいものを探し出し
手間を掛けて丁寧に育てる。
手仕事で高級品の価値を生み出している。
むかしはそれで商売が成り立った。

今は自分の生活はおろか
仕事にさえ手間が掛けられない世の中になってきた。
保険だ税金だ車検だ年金だ携帯だパソコンだと
人一人が生存するのにお金がかかりすぎて
薪のストーブより灯油が楽、
手弁当よりコンビニのおにぎりが楽とかあって
手間をかけることが贅沢なのだ。
価値あるものを作って豊かになりたいのに
価値のあるものを作る余裕がないのだ。
どうなってるんだ?
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一軒だけ蕎麦屋らしきものがある。
怪しい男がさんざんウロウロしたので、
せめて現地で食事していこう。

春野も週末の交通量だけは多いが
魅力的な店もなく行楽客は通過するだけ。
ちっとも地元にお金は落ちない。
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そう思って通された間が素敵な古民家だった。
囲炉裏で野菜を焼いて庭を見ながらそばを食べる。
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しばし二間のお座敷を独り占めしていい気分になる。
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こんな細い丸太何に使うんだろう?
朝市で見た北山杉の垂木が縁側にさり気なく使われている。

お店は土日の11:00から14:00だけ営業。
宇津ノ谷の蕎麦屋さんと同じスタイルだ。
そうだまた宇津ノ谷にいかなくては。

店主は優しい人で散策でトイレとか必要だったら
いつでもどうぞといってくださった。

北山杉の里2

北山杉の里中川を歩く
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百恵ちゃん以降も古都はリメイクされたらしい、
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メディアが取り上げても必ずしも杉材の需要には繋がっていない。
小学校に通う児童がいないのはどこも同じ。
ただこの小学校は「閉校」ではなく「休校」となっている。
中川八幡宮の境内に巨木が見える。
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ガイドのチラシによると樹齢六百年。
北山杉の母樹・・・というよち北山杉はみんな挿し木によって増やされた
この大杉と同じ遺伝子を持つクローンということらしい。
床柱としての白太の美しさがポイント。
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見事にまっすぐ。
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同じ杉でも春埜杉とは別のものが宿っているような気配。


そもそも

金曜の朝
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インコに餌をたっぷりあげて出勤。
一日働いてその足で実家に向かう。

前回、浜松サービスエリアのETC専用入り口に入ると
サービスエリアに寄れずにいきなり新東名に入ってしまったので
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よく見ながら行くと
ETCの手前にSA専用の入り口があった。

メンテナンスのための帰省。
なのだけど日曜日は空き時間になってしまった。
そこでかねてからの計画通り
北山杉を見にゆくことにしたのです。

北山杉の里

日曜の朝、家を出て北山に向かう。
道順は北山杉の里mapで調べた通りに行った。

この道はおやじのカブの前に乗せてもらって祖父の家に向かった道だとか、
その日は暑くて扇風機の前で「あー」という声が震えるのが楽しかったとか、
浪人中予備校に通ったバスは206系統だとか、
高い建物が増えた古都条例はどうなったんやろうとか、古い記憶がリロードする。

周山街道に入る162号線の標識に会えず行き過ぎる。
(京都の町は一歩通行だらけやったな、下手に細道に入ってはいけない)
金閣寺まで来てしまったが千本通を南下し四条大宮で西に向かい
162号を見つけて北上する。福王子神社の交差点に来て
(なんやここやったんか、金閣寺から一本で来れたのに)と気づく。

高雄を越え162は北山杉の道になる。
(162って362と200違いか・・・兄貴分みたいだな)
などと思ううちに中川町につく。
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小説「古都」に出ていたのはこのバス停だ。

祖母がどこかにつれてってやろうと言う時
新しい玩具を買ってもらうことばかり期待していた頃、
「北山杉はそれは綺麗なとこやけど、もう少し大きくならんと
佳さがわからんやろうし値打ちがない。いつか大きくなったときに
一緒に行こうな。」そんなことを言っていたことを思い出す。
その話は実現はせず、いまひとり此処にいる。

見どころ満載のようだがそのへんに車を駐めて大丈夫か判断がつかず
町を通り過ぎる。
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台杉の産地、杉阪地域にはいる。
一昨年うちでも台杉を仕立てようと低い位置で頭を止めたけれど
普通の木と見分けがつかなくなっているので
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どのように枝を切っているのか注視する。(よくわからん)
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東山魁夷みたいなところはないかキョロキョロしながら走る。
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立派なお屋敷が多い。

朝市をやっていた。コーヒーを頼む。コーヒー担当のおじさんがぼやく、
・・・京都で製材やっているところはもともと少ない・・・
・・・奈良の製材は小さなところはみんなかくなったと・・・
・・・外材のせいで国産材が売れなくなったと・・・
(ここは丸太ばかりの商売なんだな・・・)
リーダー格のおばちゃんに頼んでそこから山に入らせてもらう。
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まっすぐに育てるためには徹底的に草刈りせねば・・・
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高密度で植えるのも真っ直ぐなものを作るためだろう・・・
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プロの切り株かあ・・・

やっぱ地中川地区に戻る。
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手作りの縦挽き機
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ああ、こうすればいいのか・・・(つづく)
プロフィール

いちしんふたば

Author:いちしんふたば
Iターンで転職も成功!
を夢見たけれど
事は予定どおりに運ばなかった
いちしんふたばの
さて、これからどうする?

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